テラ・ライフ・デザイン


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☆第74号 「人間の『不完全さ』を受け入れる?」

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西連寺弘によるセミナー・研修のお申し込みは『志縁塾』まで! → http://www.shienjuku.com/ ■□∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞■□              幸せになるセラピー       ☆*:o. あなたが微笑むとき、世界が微笑む .o:*☆                2008/06/17(火) 第74号 □■∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞□■ ◆ ご 挨 拶 ! 皆様、こんにちは! ライフ・デザイン・セラピスト&コーチの西連寺(サイレンジャー)です。 http://www.terra-life.com/ 来月、7月15日(火)に 『志縁塾』( http://www.shienjuku.com/ )でセミナーをやります。 ===================================        〜良好な人間関係の築き方〜    ◎『能力を活かすコミュニケーション術!』◎    ☆*:o. http://tinyurl.com/5jv59v .o:*☆        7月15日(火)19:00〜21:00    (参加費 NPO会員価格2,000円、一般2,500円)       社会におけるトラブルのほとんどは、      「能力」の問題というよりも、      「人間関係」の問題で起きています。       優れた「スキル」や「能力」は、       良好な「人間関係」の中で初めて発揮されるもの。       良好な「人間関係」のためには、       上質な「コミュニケーション」が欠かせません。       ちょっとした『工夫』で、       大きな『変化』が生まれます。       良好な「人間関係」と「信頼関係」を築くための      『コミュニケーション』の練習をしてみませんか?        http://tinyurl.com/5jv59v       (↑毎回、ご好評をいただいております!) ≪予告≫  ◎8月20日(水)19:00〜『夢を叶えるセルフ・コントロール術!』              〜目標達成のための無意識の使い方 =================================== 皆様とお逢いできることを楽しみにしつつ、 今回も「幸せのオーラ」と一緒にお届けします!.:*:・'゜'(幸) ◆ 『秋葉原』の事件 ! 先日、秋葉原では17人死傷という大惨事が発生しました。 今回の事件を受け、銃刀法、派遣社員、格差社会、インターネット、 教育など、様々な視点から現代社会を見直す動きが現れています。 そして、このような凶悪事件が起こると挙がるのが 『規制の強化』と『厳罰化』の声。 確かに「規制」に不備がある場合、 時代や環境に即した見直しは必要でしょう。 ただ私は、今回のような犯人が出てくることの 大きな原因のひとつに 現代社会の持っている『閉塞感』があると思っています。 そして、その『閉塞感』が生み出されるのは、 『規制』や『厳罰』の強化が関係していると私は思っています。 ◆ 『寛政の改革』と『人足寄場』 !? 話は変わって、江戸時代。 1783年、浅間山の噴火により農産物に壊滅的な被害が生じました。 これが疲弊していた農村部に深刻なダメージを与え、 一説によると餓死者50万人以上とも言われる 『天明の大飢饉』が起こります。 農民達は田畑を捨て、食料を求めて都市部に流入。 江戸や大阪では米屋の「打ちこわし」などが相次ぎ、 犯罪者の増加など、治安は悪化しました。 そこで老中・田沼意次に代わり、 松平定信が『寛政の改革』を実施します。 治安改善のため、犯罪者予備軍である浮浪者や無宿人を取り締まる 「無宿人狩り」や「人返し」といった規制を強化しました。 ところが、いくら取締りを強化して、 江戸から人々を追い出しても、効果があがりません。 一時的に、一掃できたとしても 不安定な社会情勢では、次から次へと 不安定な立場の人たちが発生してしまうものなのです。 そこで登場するのが、 「鬼平犯科帳」のモデルでもある長谷川平蔵こと「長谷川宣以」。 宣以は行き場を失った犯罪者たちために、 更正施設であり、職業訓練所でもある『人足寄場』を設置します。 前科者を野放しに追放するのではなく、まずは受け入れ、 教育・更正することで、職業を与え、社会復帰させました。 こうした取り組みにより、犯罪は減少し、 江戸の治安を回復させるのに成功したのです! ◆ 『追い出す』のではなく『受け入れる』! 犯罪者をただ罰するだけではなく「自立支援」まで行った対策というのは 当時、世界的に見ても先進的な取り組みであっただろうと思われます。 自分の「居場所」を失った人というのは、 生きることに「追い詰められて」いきます。 生きることに追い詰められている人は、生きるために 凶悪な犯罪をはじめ、ある意味、どんなことでもしてしまいます。 犯罪者を規制するとか、罰することも必要かもしれませんが、 まず犯罪者を生まない環境を整えることがより大切なのではないかと 私は思います。 社会にきちんと受け入れられ、 自分の役割を果たしていると感じられる人は、 犯罪のような反社会的行動を取らないものです。 「飢饉」とは程遠い「豊か」な現代社会ではありますが、 自殺者が年間3万人以上という『閉塞感』に満ちた現代日本にも、 今、この『人足寄場』の理念は生かされるのではないでしょうか?      ◆◇ これが「ライフ・デザイン・セラピー」流!◇◆ ■□━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━□■           『不完全さ』を『愛』する ! ■□━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━□■ 人は残念ながら、清廉潔白な完全な存在ではありません。 美しいところもあれば、醜いところもあります。 松平定信の打ち出した「寛政の改革」では 倹約(節約)、風紀粛清、思想統制(文武両道・蘭学禁止)などを 人々に求め、厳しく取り締まりました。 その結果、かえって民衆達の反発を招いてしまい、 効果のあがらぬまま、松平定信は失脚していきます。 (『水清ければ魚住まず』という感じでしょうか。  「あまりに清廉な環境では人は息苦しくてやっていけない」  という意味のことわざ。↓「◆おまけ2」で当時の狂歌も紹介。) ◆ 「人間」とは『悲しい』存在 ! 人間とは、残念ながら『完全』ではありません。 悲しいまでに『不完全』です。 (なぜ悲しいのかといえば  人間は『不完全』な存在でありながら『完全』を求めてしまうから  です。また、それが人間の「美しさ」でもありますが…。) このように人間とは「悲しい」存在であります。 それを「慈(いつく)しむ心」のことを 仏教では   『 慈 悲 (じひ)』 と呼びます。 厳罰化が叫ばれている時代ではありますが、 ここは『罰』という方向で考えるだけではなく、 『慈悲』という方向で考えることも 求められているのではないでしょうか? これは「自分自身」に対する姿勢にも言えることです。 自分の「弱さ・醜さ・ズルさ」を否定するのではなく、 それらを持って生まれてしまった「悲しみ」を受け入れ、 「慈しんで」みること…。   そこから何か『新しい一歩』が生まれるはずです。 罪を犯すまでになる前に、 誰にでも「新しい一歩」が踏み出せる社会つくりが 求められているのではないでしょうか? ゆっくり、あせらず、そして、何より楽しく行きましょう! 「幸せのオーラ」、皆様に届きますように! .: *:・'゜'(幸) (↓◆おまけ(「『禁酒法』による風紀の乱れ?」)へ )   ◎ あなたが微笑むとき、世界があなたに微笑みます! ◎ *コーチング・セラピーはこちらまで!→ http://terra-life.com/ *ご意見、ご感想、お待ちしております!  silen@terra-life.com ◆ お知らせ ! エニアグラム・アソシエイツ主催 http://www.enneagramassociates.com/     ◎『エニアグラム・カフェ』◎      http://www.terra-life.com/     *今回のテーマは『子供の頃について』です。    日 時:6月24日(火曜日)10:30〜17:00    担 当:西連寺    参加費:3,000円    場 所:青山一丁目 アートトラスト彩ギャラリー4F        (地下鉄 銀座線・半蔵門線・大江戸線         「青山一丁目駅」4番出口 徒歩5分)   http://www.enneagramassociates.com/sg/map/sai.html 「エニアグラム」とは、現代では心理学をベースに、 「性格のタイプ」の分類法として発展してきました。  * 自分の傾向に気がつき、相手の傾向を理解することで、    人間関係は飛躍的に良好になります。 興味がありましたら、是非ご参加ください!  (参加希望者は「参加希望」と書いて、こちらまで!                   ⇒ silen@terra-life.com   ご質問など、お問い合わせも受け付けます。) ◆ おまけ(「『禁酒法』による風紀の乱れ?」) お断りさせていただきますが、 私は「加害者」保護の観点から 「慈悲の心」と言っているのではありません。 理想論ではなく、現実問題として、  「被害者」を生みださない! ということをなにより念頭においております。 「罰則」の強化という視点は、 「○○したら、罰する。」というように 見方によっては、まず「犯罪ありき」の考え方です。 「被害者」が生まれてからのことを考えるだけではなく、 まず「犯罪自体を生みださない」という前提に則って、 アプローチを考えることがより効果的だと思っています。 話は変わって、 19世紀のアメリカでも風紀の乱れを憂慮し、 治安維持のために飲酒を禁止する『禁酒法』が制定されます。 結果は皆さんご存知のように、 密造酒が幅を利かせるようになり、 アル・カポネに代表されるマフィアたちが暗躍し、 かえって治安は悪化、風紀は更に乱れました。 極端な例ではありますが、 厳しく規制すれば、問題はなくなるのかといえば、 逆効果になることもありえるのです。 人間の持つ『不完全さ』(「ダークサイド」)を 甘く見ないほうがいいのだと私は思っています。 (スターウォーズか?) ◆ おまけ 2 寛政の改革の時に流行った狂歌を紹介します。 「白河の清き魚の住みかねて もとの濁りの田沼恋しき」 白河とは白河藩主である松平定信のことで、 田沼とは定信の前任者である田沼意次のこと。 田沼意次は農業よりも貨幣を中心にした商業を重んじる 「重商主義政策」を取り、 幕府の赤字を改善するという成果を上げますが、 賄賂や癒着を生み出していたとも言われています。 「おぬしもワルよの〜。」とかやっていたのでしょうか?(笑) そうしたダーティなイメージの田沼から、 クリーンなイメージの定信へ権力が移りました。 民衆も初めは定信に期待しますが、 あまりに締め付けが厳しかったのでしょう。 思わず上の川柳のように愚痴ってしまいました。 秀逸! もうひとつは 「世の中に か(蚊)ほどうるさきものはなし  ぶんぶ(文武)というて 夜もねられず」 これは定信が贅沢や娯楽を禁止し、 文武(朱子学と剣道?)を奨励していたことを皮肉られたもの。 よほど政策がうるさがられていたのでしょうね。 思わず「うまい!座布団一枚!」と言いたくなる出来映えです。 景気の悪い状況の中でもユーモアを忘れない 江戸文化のレベルの高さを感じさせる狂歌でした。 今回も最後までお付き合い、 ありがとうございました。                            最後まで読んでくださった皆様には、      .・:'*。;(幸) もういっちょ幸せのオーラをお届けします! 。.: *:・'゜' では、また! ◆ お知らせ! その2 私の「エニアグラム」の先生による携帯サイトができました! シリーズ合計80万部を超えるヒット作品の携帯版が堂々オープン! ■□o ☆ o。.*:・゜'☆ :*:o.。★。.: *:・'゜'・:.*o 。☆ o□■ □                               □  o                                o        ☆*:o.『 魔法の心理テスト 』.o:*☆             http://knavi.goo.ne.jp/press_content/762/ o                                o □                               □    ■□o ☆ 。.o*:・' ★゜'・:*o.。*:゜'☆ 。★:.*:.o・' ☆ o□■ 心理テストだけでなく、エニアグラムの情報も見ることができます。 私(西連寺)もサイト内で、月々でテーマを決めて、 毎週コラムを連載させてもらっています。 興味がある方は、是非、登録してくださいね! ◎セミナー・講演のご依頼は『志縁塾』まで!  http://www.shienjuku.com/ ◎個人のセッションも受け付けております。お気軽にどうぞ!  http://www.terra-life.com/ ◎お友達にも紹介していただけると嬉しいです!  メルマガの転送、大歓迎です! ━★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://www.terra-life.com/

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